中学生にわかる遠近法 -筒で考える遠近法- (全3巻)

 

第1巻 概 要

 

 今までの遠近法の本は、透視図(パース)の描き方や、遠近法の歴史的な説明が主な内容です。この本は、遠近法をその原理から丁寧に説明し、なぜそう見えるのか疑問を持っている方が納得して読める内容となっています。

 筒をのぞいた見え方で考えることで、遠近法を身近なものとして理解できます。はるきという少年にミエモ博士が話しながら説明をしていく会話形式で進んでいきます。各ページにある説明図や写真を見ながら学ぶことができます。原理から理解することで、その原理を応用することができ、透視図(パース)の画法に頼らず、自分で考えて見え方をつくれるようになるでしょう。

 この本は遠近法の解説書としてだけでなく、科学や数学(図形)の応用事例の読み物としても楽しめます。自由研究の課題にも利用できます。

全3巻構成で、第1巻は基本的な説明が主な内容です。

 

目次とその概要

■ 1日目 眼が見えなかった人が見えたとき

眼に入る景色を、どのように立体的な景色として感じているかを説明。

■ 2日目 かくれんぼ 

見える範囲と見えない範囲が眼と壁との位置関係でどうなっているかの説明。

■ 3日目 格子模様を筒で見る

筒を通して格子模様を見て、見え方に隠れているあるきまりを発見する。それはとてもきれいな数式で表せ、そのきまりをこの本独自の法則とする。

 

■ 4日目 筒の先にある<正方形の枠>の見え方

筒を真っすぐのばした先にある正方形がどのように見えるかを考え、その見え方をつくり、確かめる。

見え方に規則があり、独自の法則とする。

■ 5日目 なぜ法則通りに見えるのか

なぜ法則通りに見えるのかの説明。

■ 6日目 人の姿の見え方

人の姿が距離との関係でどう見えるか、その見え方を考えながら、見え方を描く方法を見つける。

■ 7日目 線路はどう見えるか-線路の中心から見る

真っすぐの線路(以降<2本線>と記入)に筒の向きを平行にして、左右の中心を合わせたときの見え方をつくり、確かめる。

■ 8日目 線路はどう見えるか-筒を横に動かしたとき

<2本線>に平行のまま、筒を横に動かしたときの見え方をつくり、確かめる。

■ 9日目 線路はどう見えるか-筒を上に動かしたとき

<2本線>に平行のまま、筒を上に動かしたときの見え方をつくり、確かめる。

■ 10日目 筒を大きく動かして線路を見る

<2本線>と筒の向きを平行にしたまま、筒を大きく動かして見る。

■ 11日目 筒に平行な直線の見え方を2点で描く

直線の見え方上の2点で描きやすい点を見つけて、その2点を結んで、直線の見え方を描く。

■ 12・13日目 筒に平行でない直線はどう見えるか-1・2

筒に平行でない直線の見え方がどうなるかを考え、筒に平行な直線の見え方の描き方を利用して描く。

見え方の直線の向かう点を描く方法を見つけ、それを独自の法則とする。

■ 14日目 直線を写真で見る-フィールド(1)

アメリカンフットボールのフィールドの写真で、それまで筒で考えた平行線の見え方を確かめる。

写真の平行線(ライン)と撮影位置との不思議な関係を見つける。

■この本だけで使われている法則・特殊用語

巻末にまとめて説明をつけて解説。

 

第2巻以降 第1巻の基礎的な内容を応用した事例を多数掲載。